ボジョレーってどこで作られているの?
さて今回はボジョレーヌーヴォーのお話。
11月の第3木曜日、日本で解禁されるボジョレーヌーヴォー。皆さんはこのワインについてどの位ご存知でしょうか?
まず、このワインはどこで作られているのでしょう? 恐らくフランスで作られている事はご存知の方、多いのではないでしょうか。位置的に言いますと、リヨン北西部、ブルゴーニュ地方の一番南に位置する地域にあります。
気候で言いますと、ボーヌより南に位置していますのでとても過ごしやすく若干暖かい環境となります。
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ボジョレーヌーヴォーのワインの品種はピノノワールではなくガメイ!
一般的にブルゴーニュの赤ワインと言うとピノノワールと思いますが、ボジョレー地域の土壌は花崗岩と片岩からなっていて、この土壌に適した葡萄品種が、【ガメイ】と言う品種という事で、ガメイ種の産地として世界でもっとも有名な地域でもあります。(世界で生産されているガメイ種のうち60%がボジョレー地域)
ピノノワールとは別の品種(ガメイ)で造られるボジョレーワインは味わいに関しても異なる顔を見せます。
特徴として他のブルゴーニュワインと比べると「ぶどうジュースのように飲みやすい」ワインかと思います。果実味たっぷりで、軽く酸味のあるフレッシュな飲み口。タンニンも少なめなので渋すぎないところも飲みやすさのひとつではないでしょうか。ですので、ワインをあまり飲み慣れてない方や、女性の方にはとても人気のあるワインです。
また、ボーヌ付近で造られるワインは長期熟成に適したワインに対し、ガメイ種で造られたボジョレーワインは早飲みタイプで長期熟成には向きませんので、購入したら早い段階で飲むほうが美味しく頂けるかと思います。
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ボジョレーヌーヴォーは作り方にも特徴がある
ボジョレーヌーヴォーは造る際、ちょっと変わった作り方をします。一般的な赤ワインは、収穫した葡萄を破砕してから発酵しますが、ボジョレーヌーヴォーは破砕せず縦型の大きなステンレスタンクに上からどんどん入れてしまいます。
下の方の葡萄は重さで潰れ果汁が流れ自然に発酵が始まります。このような破砕せずに作る方法を【マセラシオンカルボニック法】と言います。この方法で造られたワインは、渋みも少なく味わいもまろやかになりフレッシュなワインに仕上がります。
ボジョレーヌーヴォーの面白いお話
ボジョレーヌーヴォーは11月の第3木曜日が解禁日という事で、日本でも沢山の方が飲みますよね。実はこの第3木曜日に決まる前は11月15日が解禁日・・・そしてその前は11月11日が解禁日だったのです。
ボジョレー地域では、だいたい収穫の早いワインが出来上がるのがこの日の周辺でした。11月11日はあるキリストの人(聖人)の日で縁起も良かったので解禁日に決めたそうです。
ところが、11月11日が聖人の日から無名戦士の日に変わってしまった為、その日から一番近い別の聖人の日11月15日にしようという事で、15日を解禁日にしました。
しかし、またまた問題が発生!
解禁日を固定してしまうと年によっては、土曜日・日曜日になってしまい売れ行きに大きく影響(日曜日はワインショップ、レストランはほとんど休みなので)してしまう為、フランス政府が1984年に解禁日を11月の第3木曜日と設定したそうです。
解禁日が決まるまでにも歴史や宗教との関わりがあり、たかがワインかも知れませんが色々と興味を抱かせてもらえるお酒です笑
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