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これまでワインの味わいに関して、テロワールとの関係、醸造家の違いなど書いてきましたが、実は葡萄の木に出来る房の数によってもワインの味わいは変わってきます。

「葡萄の房の数でどう変わるの」と思われる方もいらっしゃると思いますので今日は葡萄の房、葡萄自体に関し書いてみたいと思います。

 

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そもそも食用の葡萄とワイン用の葡萄ってどう違うの?

巨峰って甘くて美味しいから、巨峰でワイン造ったら美味しいワインが出来るのではないかと思う人はいるのではないでしょうか。

確かに食する葡萄として「巨峰」は甘くて大粒で食べ応えもあり美味しい葡萄だと思いますが、残念ながらワインを造るとなるとちょっと違います。

定義として、ワインにして美味しい葡萄とは、粒が小さく甘味も強いが同じくらい酸味もある、複雑な味のする葡萄がワインに適した葡萄となります。

食べ比べると良くわかるのですが、食用葡萄は酸味が抑えられていて甘い葡萄。ワイン用葡萄は、甘味も感じるが酸味も食用と比べると強く感じます。

食用とワイン用では栽培の仕方も違う

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日本で見かける葡萄園と言えば、葡萄が頭上にありますが、外国の葡萄園を見ると地に葡萄の木が一列に並んで植えられています。

このような日本の作り方を「棚作り」と言いますが、もともと中国から伝わってきた方法で樹が四方八方に枝を伸ばせるようにして、その枝と果実を棚で支える仕組みになっています。

棚作りで作ると、一本の樹に沢山の房付けることが可能となります。逆に海外のように地に植えると、棚作りと比べたら一本の樹に出来る房の数は大変少ないです。

 

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房の数とワインの味わいにはこんな秘密が隠されていた

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一見聞くと一つの樹に沢山の房が付くのであれば、棚作りで作った方が良い感じがしますが、実はワイン用の葡萄は、一本の樹に出来るだけ少ない房を付けたほうが良いのです。根が大地から吸った栄養を、数少ない房に集中させるので濃縮な葡萄が出来ます。

食用の葡萄は、一本の樹に100房ならせても味の違いは変わりませんがワインは果実の持つ全ての要素を必要としますので、沢山房を付けた樹の葡萄から造られたワインは味がぼけて薄く感じてしまうのです。

やせた畑の方が良い葡萄が育つ

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土壌に関してもワイン用の葡萄は、水はけが良くやせた土地が良いといいます。

栄養が豊富な土地では枝葉が育ちすぎてしまい実に栄養が集まりにくいのに対し栄養分や水が少ない土地では、葡萄の木が栄養と水を求め、地中深くに根を伸ばし様々な地層の栄養分を吸い上げ、少量の果実に凝縮させる事で複雑な味わいの葡萄が出来るのです。

その土地の土壌の違いにより含まれる成分も違い、それぞれが違った味わいのワインが出来ます。シャブリの【キンメリジャ】と言われる土壌は、石灰を大変多く含んでおり、栄養分が根から果実へと移り酸味の効いたキレのあるワインへとなります。

ワインの味と葡萄の房の数の関係 まとめ

ワイン用の葡萄は、複雑差を得るために甘さだけではいけません。

又、やせた土地で栽培する事により、根は地中深くはり土壌の栄養分を吸い上げます。吸い上げた栄養分は数少ない実に移り、複雑味をました濃縮された葡萄が出来上がるという訳です。

ワインが出来るまでには沢山の事柄があるのですね!

 

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